今、考えていること
日本が戦争に巻き込まれるかもしれないという漠然とした思いが確信に変わったのは、菅政権による日本学術会議の任命拒否でした。学術会議は、戦前科学者が戦争に加担させられた歴史の過ちを繰り返さないために設立されたものです。朝倉優子さんの呼びかけに応じて藤沢駅南口でのスタンディングに参加するようになりました。
私がときどきスピーチさせてもらった核心は、「誰かの意のままに動く人ばかりになったら日本は滅びる」ということです。色々な考え方をする人が意見を主張しあって活動する。自分の意見が全て正しいとは思いません。しかし、議論して鍛えあってきました。家庭でも職場でも組合でもそうやって生きてきました。それが豊かな人生につながっていると思ってきました。
そこへ2022.7.8のロスジェネ世代の若者による安倍晋三元首相の狙撃事件が起きました。自作の銃で一撃を加えたのは旧統一教会により家庭を壊された若者の恨みだったことがわかりました。「選択的夫婦別姓」は働く女性たちには切実な問題で、選択なので当事者が好きに選べば良い話で、他人に迷惑かける話なのに一向に進まない。男女共同参画の施策が進まない裏に旧統一教会の存在があることが次々に報道されていきました。広島や富山の医師たちが望まない妊娠をする十代の少女を少しでも減らしたいと実践的な性教育講座を実施すると邪魔をする勢力がいた。それが旧統一教会の人だったことが報道されました。
「世界平和統一家庭連合」(名称変更後の旧統一教会)は、男女平等を目指すのではなく、教祖である文鮮明・韓鶴子を「真の父母さま」と教え、教祖の教えに従う信者を作り出しています。信仰の世界に生きている人たちはご自身の信念で信仰しているのですから良いとしても、彼ら・彼女らの子どもたちにそれ以外の考えを許さないという考えは、一種の「虐待」ではないでしょうか。「宗教二世」の方たちの声を聴くにつけ、これからはご自身の信念に基づいて生きてほしいと強く思います。
冒頭記した日本学術会議の推薦名簿のうち六人を排除し任命拒否をした菅政権は、人事権を行使して意に沿わない官僚を排除し、偉くなりたいばかりの人(→こういう人を「ヒラメ人間」と私たち呼んでいます)をとりたてて日本を壊してきました。そして日本学術会議を自律的な組織ではなく自分たちの都合の良い人だけで構成する組織に変更しようとしています。政府は外部委員に意見を聞き政策を作っていると主張しますが、外部委員の選定は政権に都合の良い人だけとなります。反対する人の意見は聞きません。こういう国のことを専制主義国家というのではありませんか?百歩譲ってこのような方針で日本が発展しているなら一理あるなと思います。ですが、日本は成長していない。ダダ下がりという現実があります。こういう政治は終わりにしないと日本は壊滅してしまいます。
この20年、日本の景気は良くなったでしょうか。賃金は1997年を頂点に少しずつ下がってきています。97年といえば、金融危機が起こり山一証券が自主廃業に追い込まれた年です。最低賃金が少しずつ上昇しているために「え?賃金が下がり続けているなんてホントですか?」という若者がいました。最低賃金は政策的に上げ続けられていて、神奈川県では1,071円ですが、1,500円になったら経済効果はとても高いと思います。
20113.11に東日本大震災が起こりました。その後、福島第一原発がメルトダウンを起こしていたことがわかり、脱原発運動が盛り上がりましたが、岸田政権は原発新増設を言い出しました。この地震列島日本に54基の原発があったのです。原発にミサイルが撃ち込まれたら、日本は壊滅すると言われながら、「敵基地攻撃能力」を獲得すべく五年間に43兆円の血税を注ぎ込むというのです。それを増税で賄うか赤字国債で賄うかの議論がさも中心的課題であるかのような報道の仕方にも納得がいきません。
このような問題意識を持ち、出馬を決意しました。
第一次安倍政権のときに教育基本法が「改正」されたときは、まだ世の中のことを隅々まで見る力がありませんでした。60歳で定年退職し、非常勤の就労相談員の職に就き時間ができました。読みたい本や雑誌を読み、YouTubeで繰り広げられている議論も聞き、少しは総合的に考えられる力がついたと思います。
66歳ですが、気力に満ちています。どうぞ宜しくお願いいたします。